コラム45 ショップと共催の読図講習会

地形の模型を使って説明中
地形の模型を使って説明中

2年ほど前から、静岡の好日山荘呉服町店と一緒に読図講習会を開催している。屋外での講習を2回、平日の夜の屋内講習をすでに2回行ってきた。昨日1回行い、10月から11月にかけてさらに2回行う予定である。最近では、ショップもただ物を売るだけでなく、ソフト面を充実させて顧客を定着させることに努力しているせいもあって、集客力も高い。今回の3回連続屋内講習+屋外実技のシリーズも、早々と定員に達する勢いであり、リピーターもいる。

 

かつては読図も含めた登山技術は、山岳会や山の会などで、いわば伝承的に学ばれた。しかし現在多くの「未組織」と呼ばれる一般登山者が増え、遭難に占める割合も増えている。こうした人たちが登山技術を身につける場はまだまだ少ないのが現実だ。確かに講習会はない訳ではない。登山雑誌を見ると、イベント欄には多くの講習が載っている。しかしその多くは値段も高く、また見ず知らずの団体の講習にいきなりでかけていくのは一般登山者にとっては、やはり敷居が高いのだろう。その点ショップは普段の店員とのコミュニケーションもあるし、日常の生活圏内にあるので、出向きやすい。そういう点で、潜在的な需要が掘り起こされやすいのだろう。登山界におけるショップの新たな役割としても注目されてよいだろう。

 

9/26の第一回屋内講習では、初級対象に、記号の基本的な話や等高線から尾根・谷を識別したり、またそれを風景の写真と対応させる課題を行った。全くの初心者はほとんどいなかったが、地形図の複雑な等高線から尾根・谷を正確に識別する難しさやそれが風景と対応できた時の面白さなどを感じてくれたようだ。また、紹介したオリエンテーリングにも関心を持ってくれた。

 

なおこの様子は、東海ローカルだが、NHK総合の「ナビゲーション」という番組で10月5日(19:30-19:55)で紹介される予定。

 

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