気になってはいたが、なかなかチャンスの無かったゼロ富士に、静大の大学院生に誘われて行ってきました。ゼロ富士とは、海抜ゼロメートルから富士山頂を目指すチャレンジ。かなり前からマニアックな人を中心に行われてきましたが、富士市がウェブサイトまで作ってPRしてから、実施者が増え、今年は公式に把握されているだけで、2300人ほどが挑戦したようです(出発点田子の浦みなと公園あるいは鈴川の富士塚の起点で配布されている識別ステッカーによる)。
富士市が推奨しているのは、東海道から村山道を少し北上して、大淵地区を通り、林道から富士山スカイライン→水ケ塚(夏季には、登山道のマイカー規制に伴いシャトルバスの起点+駐車場となる)→宝永山経由で山頂に到達するルートで、約42km、3泊4日ですが、一般の人でも2泊3日で登れるようです。
今回私たちが目指したのは、世界遺産構成要素でもあり、平安時代からの富士登山(修験道)の起点である村山浅間社から、通称村山古道を通り、山頂を目指すルート。約38kmとなります。途中小さな道標やマーキングはあるものの、場合によってはナヴィゲーション力も問われるコースを速攻スタイルで登ります。どうせやるなら、古を偲びながらということで、このルートにしました。
速攻スタイルでゼロ富士を行う時に工夫が必要なのは時間帯。速攻スタイルだと12~18時間の工程となりますが、ご来光を目指すと、午前10-12時のスタートとなりますから、8月のくそ暑い下界をジョグするというなかなか辛い行程です。またこのスタート時刻だと、ルートファインディング的に難しい村山古道を暗くなってから通過することになり、土地勘とともに地図読みとナヴィゲーション力が必要になります。
私たちは、12時に鈴川の富士塚をスタートし、15:30に村山浅間社を通過、標高1300mの西臼塚の18:30、5合目に10:00、ご来光への時間調整のため3時間仮眠し1時にスタートし、4時に山頂というスケジュールでした。
夏には観光の山である富士山が、また別の顔を見せてくれます。ゼロ富士は大変という方は、富士宮の浅間大社で禊ぎをして、山頂を目指すというのもお勧めです。いかがでしょうか?
富士市:Route3776オフィシャルサイト https://route3776.jp/
当法人は、ナヴィゲーションスポーツの普及やアウトドアの安全のために、イベント、講習会の開催や大会への技術サポートを行っています。本年度は、具体的には以下の行事を開催、協力していきます。また、村越が関係する他団体の行事も掲載しました。
【主催事業】
【協力・村越の講師参加】
このうち、①有度山トレイル三昧、②オリエンテーリングin朝霧(朝霧野外活動センター主催)ではお手伝いいただけるスタッフの方を募集しています。①は特にスキル・知識は問いません。②では、ロゲイニング参加経験がある方を募集しています。
また、お手伝いではなく、運営や指導の勉強をしたい方も実費での参加を歓迎するイベントもあります。お問い合わせください。
活動の端境期のため、最近の活動ではなく、これからの活動のトピックをお知らせします。
このメールが届いた直後(9月9日、10日)には、静岡県立朝霧野外活動センターで、AMO+「初めてのナヴィゲーション」が開催されます。AMOは、マウンテンマラソン形式で、一泊二日のナヴィゲーションイベントですが、今回紹介したいのは、同時に開催されている「初めてのナヴィゲーション」(通称はじナヴィ)です。その名前から推測できるように、オリエンテーリングやロゲイニングといったナヴィゲーションスポーツを始めて体験する子ども(とその保護者)のためのイベントです。
イベントは、土曜日の昼に集合し、日曜日に開催するメインイベント「ナヴィゲーション・クエスト」の練習や役に立つ講義を受けて日曜日に臨むという構成になっています。土曜日の午後は、コンパスワーク、センター館内の配置図を使ったオリエンテーリング、地図を読みながら正しい場所についているフラッグの記号を当てるトレイルOを行いながら、翌日に必要なスキルを練習します。最初は難しそうに取り組んでいた子どもたちが、次第に親も置いてきぼりにする位のスピードで熱中しているのを見るのは、運営者としても励みになります。
夜は、地図についての講義や、世界のナヴィゲーションスポーツの様子をスライドで見せています。子ども以上に保護者の方が熱心にみているような・・・。その後はオプションツアーとして、「突撃、隣のAMO」を行っています。同じ時間帯と場所で開催されている二つのナヴィゲーションイベント。もちろん、子どもたちにマウンテンマラソンはきつすぎますが、「なんか、テントで寝ている人がいるよね。何しているのかな?」そして何をしているかを見ることで、「面白そうだ」「いつかはやってみたい!」、そう思う子どもが現れることを願っての「お宅拝見」ツアーとなっています。
テントで泊まっているのは見れば分かりますが、その中ってどうなっているの?何を食べているの?どんな装備を持っているの?子どもたちよりもむしろ親たちの方が興味津々。オプションながらの人気メニューです。
ここ2年間は、コロナ禍のため、家族で楽しめるイベントも少なくなっていたため、なんと3倍近い倍率の抽選となりました。今年もすでに定員は超えて抽選になったと聞いています。楽しみながらも、本格的なナヴィゲーションの世界に触れることが、子どもの未来に何らかの光になれば。そう思いつつ、毎年子どもたちの熱心さにエネルギーをもらうイベントです。