例年であれば、「スポーツにふさわしい季節になりました」と挨拶できそうな9月はほとんど30度ごえのうちに終わってしまいました。皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか。私は第一週の「初めてのナヴィゲーション」(通称はじナヴィ。朝霧野外活動センター主催)、第二週はタイでのワールドランキングイベント参加および暮れのアジア選手権の打ち合わせ、第三週は北海道で読図講習の翌日筑波大学大会、第四週はクラブカップ7人リレーと、ナヴィゲーションスポーツ全開の9月でした。
このうち、「はじナヴィ」は朝霧野外活動センター主催で10年近く続くイベントで、コロナ禍後期には競争率3倍、現在でも1.5倍の抽選があるという人気イベントです。親子を対象にし、初日は地図やコンパスの使い方をゲーム形式で学び、二日目はそれを生かしてナヴィゲーションクエストに挑戦という、本格的なナヴィゲーションを体験しながらも、子どもたちにも参加しやすいイベントとなっています。その分、準備は面倒ながらも、「子どもがこんなに楽しそうに活動しているのは初めて見ました」といった感想や、実際に楽しそうにコントロールに向かっている姿を見ると勇気づけられます。
昔は「するスポーツ」か「見るスポーツか」と言われましたが、最近ではそれに「支えるスポーツ(ボランティア等での関わり)があるとされています。そういう多様なスポーツとの関わりを楽しめた9月でした。
※ 前号から以下のイベントを追加、変更しました。
当法人は、ナヴィゲーションスポーツの普及やアウトドアの安全のために、イベント、講習会の開催や大会への技術サポートを行っています。今後は、以下の行事を開催、協力していきます。また、村越が関係する他団体の行事も掲載しました。
以下で紹介する事業のうち、当法人主催事業の「有度山トレイル三昧」、朝霧野外活動センター主催の「初めてのナヴィゲーション」「オリエンテーリングin朝霧」ではお手伝いいただけるスタッフの方を募集しています。
また、お手伝いではなく、運営や指導の勉強をしたい方も実費での参加を歓迎するイベントもあります。お問い合わせください。
暮れに開催されるタイでのアジア選手権については、私は国際連盟から派遣されるイベントアドバイザーとして関わっています。タイ?ジャングル?危険な動物が森にいるんじゃない?この記事を通して、そんな誤解を吹っ飛ばしてください!
今回のアジア選手権が開催されるのはチェンマイ、タイ北部の古都です。正直私も最初に訪れるまでは、「ジャングル?」と思って居ました。しかし、チェンマイは「熱帯雨林」気候ではなく、サバナ気候なのです。しかもテレインとなる台地は、比較的乾燥しているチーク材のプランテーションで、ある程度の林内整備もされています。驚くことにテレインのほとんどが白(やぶのない森)なのです。しかも、台地の辺縁は浸食され複雑な地形。これまでのアジア選手権の中でも屈指のテレインと言えるでしょう。
※地図は、以下URLでご覧いただけます。
https://www.livelox.com/Events/Show/138252/-ASEAN-O-League-2024-Chiang-Mai-WRE-Middle
しかも、12月のチェンマイは、気温が14度から最高でも28度程度。日本の10月に匹敵するスポーツに最適な季節で、朝ご飯をテラスで食べているとTシャツでは肌寒いくらい。しかも、乾期で、雨の心配もほとんどありません。
危険な動植物はないのか?比較的乾燥しているため、森の見てくれは日本の台地上のテレインに似ています。多少蚊がいるものの、日本よりも非力な印象。もちろん、気持ち悪そうな昆虫の類いもいません。ブリテンにはしれっと「キング・コブラに遭遇するかもしれない」と書いてありました。マッパーによれば、一度も会ったことがないとのこと。日本の大会でもハザードには「毒蛇」とは書きます。しかし、オリエンテーリングでマムシに遭遇し、ましてやかまれた人はいるでしょうか?タイもそんなことなのかもしれません。
多くの人がタイ料理はおいしい、ということに同意してくれるでしょう。街にあるオシャレとは言いがたい作りの店でも十分においしいタイ料理を堪能することができます。写真は香港の友人らと4人でそんなタイ料理を食べた場面です。4人でおなかいっぱい食べて360バーツ。1500円ほどです。パッタイやガパオライス、カレーが有名ですが、タイ風オムレツもおいしい。
チェンマイはヨーロッパ人にとっては冬の避寒リゾート地になっています。ホテルも外国人旅行客の受け入れに慣れています。また敬虔な仏教であることから、国民性も穏やかに見えます。南国のリゾートでクリスマスを過ごし、気分転換にレースに出る。そんな大人っぽい遠征にうってつけの大会、それがタイでのアジア選手権です。