現在有度山トレイル三昧の準備中。
有度山トレイルランニングミニレース、ロゲイニング、現在エントリー受付中です!
暖かい静岡で2025年の初レースを楽しんでみませんか?
今回のブログは少しいつもより短めにお届けさせていただきます。
以下掲載のイベント詳細は「現在・今後の活動のご紹介 」からご覧いただけます。
<主催事業>
<他団体による主催(M-nop協力・村越の講師参加等)>
2023年9月にスタートした私のオリエンテーリング生活50周年事業は、10月5日のマウンテンオリエンテーリング:チャンピオンへの道で全て終了しました。イベントに参加された、あるいはオンラインセミナーを聞いて下さった皆さんに感謝申し上げます。イベントは以下のような内容でした。
【カテゴリー1:オンラインセミナー】
①村越真、オリエンテーリングとともに50年 2023年9月22日
②ナヴィゲーションの深淵へ(研究の世界) 2023年11月
③スキルアップを支援する:コーチとしての40年 2024年1月
④村越真、マッピングとイベントプロデュースの仕事 2024年3月
⑤村越真、アウトドア界への挑戦(ADRとロゲイニング、そして山岳) 2024年2月
⑥番外編:古地図ナヴィゲーションの世界 2024年5月
オンラインセミナーの動画はJOAのYoutubeチャンネルで全て公開しています。
中には再生数700回を超えるものも。以下のURLからご覧になれます。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL8LvpYe372bybgN62vUTijeTqXMzjSsqp
※M-nop会員ページのセミナーアーカイブでも一部公開しております。
【カテゴリー2:アドベンチャラス&ノスタルジック ナヴィゲーション】
①「武蔵野の奇跡」東久留米で古地図ナヴィゲーション(ツアー)2023年9月30日
②いざ鎌倉:小手指から久米川古戦場を巡る古地図ナヴィゲーション(ツアー)2024年3月16日
③城南の空の下で:世田谷で古地図ロゲイニング 2024年4月29日
④チャンピオンへの道:飯能マウンテンオリエンテーリング 2024年10月5日
思えばよくやったものだが、カテゴリー1のオンラインセミナーについては、準備に苦しみながらも、自分の50年間のオリエンテーリングとの関わり、あるいはそこから広がった世界を改めて振り返ることができました。ラインナップをみても、自分は競技者というよりもむしろ探求者であり、またオリエンテーリングで多様な楽しみが広がることにこそ魅力を感じていたことがよく分かりました。それがさらに広がる転換点となったのが、ちょうど50年の折り返し地点2000年に登山者のための読図本(道迷い遭難を防ぐ最新読図術)を書いたことでした。
この本はアマゾンのある書評によれば、本当はオリエンテーリングの本を書きたかったのだが、マーケットが狭いから登山の本にしたのだろという厳しい評価を受けたものの、マーケットからは高い評価を受け、この手の本としては異例の10刷を達成しました。さらに専門家からは高い評価を得、これがきっかけとなり国立登山研修所からも読図講師の依頼を受け、それらがきっかけとなって登山の世界とも深く関わることができました。その評価は、単に自分が競技者として高いスキルを持っていただけでなく、研究の世界を通じてそれをより広い文脈の中で位置づけることができたからと言えるでしょう。世に受け入れられるかどうかも自信が持てない中、何度も書き直していた25年前が懐かしく思えました。
アドベンチャラス・ノスタルジックナヴィゲーションでは、自分にとって懐かしい場所を古地図を使ったナヴィゲーションで回りましたが、地図好きという自分の特性が、住んでいた環境によってブートストラッピングされたことが改めて分かりました。
とりわけ興味深いのは、東久留米の駅北口ロータリーからほど近い場所にある谷頭を訪れた時でした。そこにある弁天池を見た瞬間、当時駅の北口の屋敷林にある友人の家の敷地が緩やかな窪地になっていたこと、その弁天池はこの谷間に続く場所であると、気づいたことです。東久留米北口には台地の中に緩やかな谷頭があることは、地理院の地図を見て知っていたのですが、彼の家の敷地が窪地になっていたことは、50年間一度も思い出したことがなかったことでした。私にとってのマドレーヌの香りは窪地という地形であり、そこに自分の地形萌えの原点もあったのだということを再認識した瞬間でした。
スイス人は、常に私のオリエンテーリング人生の羅針盤でした。1980年に不安の中に初めてスイスを訪れた時、世界のオリエンテーリングへの扉を優しく開いてくれたイボンヌ・カスパリ、1980年代に選手としてのみならず研究へのきっかけを与えてくれた元スイスチームコーチのエリック・ハンゼルマン、すでに誰もおめでとうといってくれなくなった全日本10連覇にお祝いの長い手紙をくれたオーガスト・シドラー、チャプター2に向けての幸運を祈ってくれたヨルク・フェッテス。彼らに感謝しつつ、培ってきたものを還元したいと思うこの頃です。