5月17日には、当法人の総会にご出席いただいた会員の皆様、ありがとうございました。当法人もこれで22年目に入ります。この間、ロゲイニングやオリエンテーリングイベントの主催、アウトドアイベントの安全管理などを受託し、この分野ではそれなりの地位を築いてくることができましたが、これも一重に活動を支えてくださった皆さんのおかげです。特に、最近では会員の方が安全管理や運営の業務に興味をもっていただき、お手伝いいただいていることをありがたく思います。ナヴィゲーション分野については、外部団体(JOAなど)と協力し、その普及に尽力してきましたが、今後は、こうして蓄積した安全管理についての知見・実践知を継承する指導者・実践者の育成にも尽力していく所存です。
私も3月末をもって退職し、時間的にもある程度余裕ができることになりました。まだまだ研究で解明すべき問いもありますが、今後は研究で得た知見をリスク対応の実践知として広げる活動を展開しようと考えています。総会の場でも、NaviTabiを運営している山本さんからいくつかのヒントもいただきました。私が長年携わってきた学校教育とアウトドアに焦点を絞り、児童生徒や活動者が安全と挑戦を両立させるために何ができるかを当面追求してまいりたいと思っています。
引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いします。
詳細は「現在・今後の活動のご紹介 」からご覧いただけます。
<主催事業>
<先の予定>
フォンテンブロー、フランスに詳しくない方でもその名をご存じでしょう。パリ郊外にある広大な森で、フォンテーヌブロー宮殿があるとともに、王族の狩猟地として現在も広大な森が残されている場所です。いかにもフランス語っぽい響きのあるフォンテンブローを綴りに置き換えてみれば、Fontainebleauですが、もともとの綴りはFontaine bell eauだったとされています。つまりはよき水の泉。他国と戦うことが仕事であった近世までの王族にとって、狩猟は単なる趣味や余暇活動というよりは体を鍛え、集団を統率する訓練であるとともに、領土を隈なく知るために必要な活動だったことでしょう。そして、よき水の湧く、自然豊かなこの地でリフレッシュをしたことでしょう。
狩猟が為政者にとって重要なことは日本でも変わりありません。駿府城にある徳川家康の銅像は肩に鷹を従えていますが、これは家康が鷹狩を好んだからでした。健康オタクであった家康は心身の健康のためという理由に併せて、領土をよく知るために鷹狩をしたと言われています。江戸期に入ってからも、江戸の郊外には将軍のみならず御三家の鷹場がありました。特に尾張徳川家は三多摩地区をほぼ覆う広大な鷹場をもっていました。その一角にある東久留米は、古多摩川の名残川である黒目川の河岸段丘があり、特に右岸の段丘崖やその周辺の小河川には随所に湧水がみられます。特に南沢湧水群はなんと一日1万トン、平成の名水百選にも選ばれているよき水の泉。私が退職記念に4月29日に東久留米で実施したロゲイニングを「フォンテンブローロゲ」と名付けたのも、そんな共通性からでした。
このイベントのもう一つの特徴は、古地図(明治期後期の地図)を使うことにあります。

2014年ごろから、私は東京近郊で明治期の地図を使ってロゲイニングや読図ツアーを行うという、一見際物のナヴィゲーションイベントを毎年のように行ってきました。山手線周辺から23区の西端あたりには、武蔵野台地の河川によって開析された複雑な谷戸がまだ残されています。場所によっては、古道と思われる道路も残っています。もちろん多くの道と建物は全く地図とおりではないものの、ビルに覆われた地表面の凹凸を感じながら走れば、古地図でもルート維持や現在地把握が可能になります。わずかな手がかりを駆使して目的地に向かうことは、自然の中のナヴィゲーションに劣らないよい読図練習の場となるのです。それと同時に、古地図に残された地形の手がかりを風景の中で探しながら進むことで、あなたの脳内には、市街地ではなく武蔵野の俤の中を走った妄想の記憶が形作られることでしょう。
このイベントの地図はMnopのサイトでも販売予定です。NaviTabiとセットになっていますので、まさに読図練習の場としても活用することができます。練習を終えて東久留米駅にもどってきたころには、あなたはきっと「ああ、今日は里山をたっぷり走った!」そう思うことでしょう。
